生物記録情報

2010.7.13
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はヤマユリの花、マヤランとサガミランの花、トモエソウの花です。
 ヤマユリは日本特産の最大のユリで、美しい大輪の花を咲かせ、また香りも強いです。ユリの名前の由来は、茎が高く伸びて重たげに花が咲き、風があたるとその花が揺れるからです。西洋では、このヤマユリを母種として多くの栽培種が生まれました。武蔵野植物園で見られます。
 マヤランとサガミランはラン科シュンラン属の常緑林内に生える腐生植物です。腐生植物とは葉を持たず自ら光合成することはなく、菌類と共生し栄養を摂る植物です。マヤランは武蔵野植物園の入口右側のベンチの近く、サガミランは武蔵野植物園水飲み場より休憩所に入り右手ソメイヨシノ大木付近で見られます。
 トモエソウはオトギリソウ科オトギリソウ属の多年草です。漢字では「巴草」と書きます。1枚1枚の花弁が少しずつねじれていて、卍形(まんじがた)をしているところからこの名前が付けられました。日当たりの良い湿った草地に生えます。花の直径が5センチほどで、我が国のオトギリソウ科では最大です。一日花で朝咲いた花は夕方にはしぼんでしまいますが、それが惜しいような美しい花です。写真の下にもまだつぼみがあるのでまだ楽しめるのではないでしょうか。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(花の見頃) トウネズミモチ、ナツフジ、ノブドウ、ネムノキ
(実の見頃) イヌザクラ、ウワミズザクラ、ヒメコウゾ

〔草〕
(咲き始め) サワヒヨドリ、ジャノヒゲ、ソクズ、ダイコンソウ、ツユクサ、ヌスビトハギ、ミズタマソウ、ミズヒキ、ヤマノイモ、ユウガギク
(花の見頃) アサザ、イヌヌマトラノオ、ウマノミツバ、オオチドメ、オオバギボウシ、オカトラノオ、オニドコロ、ケキツネノボタン、コバノカモメヅル、コヒルガオ、サガミラン、シオデ、シロツメクサ、シロネ、タカトウダイ、タケニグサ、チダケサシ、ツルニガクサ、トモエソウ、ヌマトラノオ、ノカンゾウ、ハエドクソウ、ハグロソウ、ハンゲショウ、ベニバナボロギク、ママコノシリヌグイ、マヤラン、ミソハギ、ミツバ、メヤブマオ、ヤブカンゾウ、ヤブマオ、ヤブミョウガ、ヤマユリ
(花そろそろ終わり) クサノオウ、クサフジ、チゴザサ、ヒメガマ、ヒメジョオン、ホタルブクロ、ヤマホタルブクロ
ヤマユリの花
ヤマユリの花
マヤランとサガミランの花
マヤランとサガミランの花
トモエソウの花
トモエソウの花
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