生物記録情報

2010.7.6
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はハエドクソウの花、ハグロソウの花、ヤブミョウガの花です。
 ハエドクソウはハエドクソウ科ハエドクソウ属の多年草です。名前のいわれは、「蝿毒草」と書き、根のしぼり汁をハエの殺虫剤として用いたことからです。名前に似合わず小さなかわいい花を付けます。花穂の下から咲き上がり、もうすでにできている果実はイノコヅチの果実に似ています。園内各所で見られます。先に咲き始めたナガバハエドクソウとの相違点は、ナガバハエドクソウの葉の基部がくさび形〜円形で葉柄は短いのに対して、葉の基部が切形で長い葉柄を持つことなどで、見分けられます。
 ハグロソウはキツネノマゴ科ハグロソウ属の多年草です。葉が暗緑色であることから葉黒草と名付けられました。花は約2cmで、上唇と下唇に分かれた形には特徴があり、また花弁の内側には赤い斑紋があり、小さな花ながらも印象的です。路傍植物園と武蔵野植物園にありますが、現在は路傍植物園に咲き始めています。
 ヤブミョウガはツユクサ科ヤブミョウガ属の多年草です。名前はやぶなどに生える、ミョウガ(茗荷)に似ている草という意味ですが、ミョウガはショウガ科に属しています。ヤブミョウガは、葉は確かにミョウガに似ていますが、花は全く似ていません。また、実は青黒く熟し晩秋まで残ります。園内各所で見られ、武蔵野植物園では群落となっています。

〔樹木〕
(咲き始め) トウネズミモチ、ノブドウ
(花の見頃) カラタチバナ、センリョウ、ネムノキ
(花そろそろ終わり) ムクロジ、ヤブコウジ
(実の見頃) イヌザクラ、ヒメコウゾ

〔草〕
(咲き始め) オカトラノオ、オニドコロ、シオデ、ツユクサ、ヌスビトハギ、ヌマトラノオ、ミズヒキ、メヤブマオ、ヤマユリ
(花の見頃) アサザ、イヌヌマトラノオ、ウマノミツバ、オオチドメ、オオバギボウシ、キツネガヤ、ケキツネノボタン、コウガイゼキショウ、コウホネ、コバノカモメヅル、コヒルガオ、シロツメクサ、シロネ、タカトウダイ、タケニグサ、チゴザサ、チダケサシ、ツルニガクサ、ネジバナ、ノカンゾウ、ハエドクソウ、ハグロソウ、ハンゲショウ、ヒメガマ、ヒメジョオン、ミソハギ、ミツバ、ヤブカンゾウ、ヤブマオ、ヤブミョウガ
(花そろそろ終わり) クサノオウ、クサフジ、ナガバハエドクソウ、ホタルブクロ、ヤマホタルブクロ
ハエドクソウの花
ハエドクソウの花
ハグロソウの花
ハグロソウの花
ヤブミョウガの花
ヤブミョウガの花
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