生物記録情報

2012.10.10
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はミゾソバとアキノウナギツカミ、オギ、ヤブマメの花です。
 ミゾソバはタデ科イヌタデ属の1年生草本です。溝などの湿地に生え、ソバの花に似ていることからこの名前があります。水生植物園、中央湿地、いもりの池周辺で見られます。花の色は白色から淡い紅色まで変異があり、先端だけ淡紅色のものもあり、園内でも場所によって様々な色が見られます。花弁に見えるのは萼片で、花弁はなく、タデ科植物の特徴です。
 ミゾソバと同じ仲間のアキノウナギツカミは水生植物園で大群落となっています。アキノウナギツカミはやはり湿った場所を好みます。名前の由来は、「秋の鰻つかみ」と書き、茎につく下向きの刺によって、鰻も掴めるという比喩です。
 オギはイネ科ススキ属の多年草です。河原などに生育し大群落を作ります。園内で多く見られるススキとよく似ていますが、どこが見分けのポイントになるのでしょうか。小穂の先に長いノギ(1本の毛のようなもの)が出ているのがススキで、ノギがないのがオギです。また、茎が根元から多数集まって株立ちするのがススキ、1本ずつ立つのがオギです。水生植物園で見られます。
 ヤブマメはマメ科ヤブマメ属のツル性の1年生草本です。道端や日当たりのよい空き地に生育します。名前はやぶに生える豆という意味で名付けられ、豆果を付けます。現在見られる蝶形の解放花とは別に、地中には閉鎖花ができ1個の種子をつけます。水鳥の沼といもりの池の間の道端などで見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)サザンカ、チャノキ
(花そろそろ終わり)サネカズラ
(実の見頃)ガマズミ、クサギ、コナラ、ゴンズイ、シラカシ、スダジイ、ツクバネガシ、ノブドウ、ムクノキ

〔草〕
(咲き始め)シロヨメナ、ホトトギス
(花の見頃)アカネ、アキノウナギツカミ、アシボソ、アメリカセンダングサ、イヌショウマ、オオバコ、オギ、カゼクサ、カリガネソウ、キセルアザミ、キツネノマゴ、キバナアキギリ、クワクサ、ゲンノショウコ、コブナグサ、コメナモミ、サワヒヨドリ、シモバシラ、シラヤマギク、シロバナキツネノマゴ、シロバナサクラタデ、ススキ、セイタカアワダチソウ、タイアザミ、ツリフネソウ、テンニンソウ、トダシバ、トラノオスズカケ、ナガボノシロワレモコウ、ネズミガヤ、ノダケ、ノハラアザミ、ハナタデ、ヒヨドリジョウゴ、フジバカマ、フタバハギ、ママコノシリヌグイ、マルバフジバカマ、ミゾソバ、ヤブタバコ、ヤブマメ、ヤマハッカ、ユウガギク、ヨシ、ワレモコウ
(花そろそろ終わり)イヌコウジュ、イノコズチ、ウリクサ、オトコエシ、シュウブンソウ、ダイコンソウ、タカトウダイ、チカラシバ、チヂミザサ、ツユクサ、ナンバンギセル、ヌスビトハギ、ハグロソウ、ハシカグサ、ヒガンバナ、ヒメジソ、ヒヨドリバナ、ボントクタデ、マツカゼソウ、ミズヒキ、モミジガサ、ヤマホトトギス
(実の見頃)ホウチャクソウ、ヤブミョウガ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 トンボ類…アキアカネ
 カマキリ類…オオカマキリ、ハラビロカマキリ
 バッタ類…エンマコオロギ、ツヅレサセコオロギ、アオマツムシ、ヒロバネカンタン、カネタタキ
 カメムシ類…アメンボ、ヨコズナサシガメ、アブラゼミ
 チョウ類…アオスジアゲハ、クロアゲハ、キチョウ、ヤマトシジミ、ウラナミシジミ、アカタテハ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、ジャノメチョウ、イチモンジセセリ、ホタルガ、ホシホウジャク、
 ハチ類…ハラナガツチバチ、スズバチ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、ツルガハキリバチ、クマバチ
 ハエ類…ホソヒラタアブ.、ヒメヒラタアブ、シマハナアブ、アシブトハナアブ、オオハナアブ、タカサゴハラブトハナアブ、ツマグロキンバエ
〔クモ類〕…ジョロウグモ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、メジロ、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、カナヘビ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ、アメリカザリガニ
ミゾソバとアキノウナギツカミの花
ミゾソバとアキノウナギツカミの花
オギの花
オギの花
ヤブマメの花
ヤブマメの花
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