附属自然教育園

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スタッフブログ

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10月28日(金) 自然教育園の無料開園
奥津です。

もうすぐ11月ですが、早いもので今年はあと2ヶ月余りになりました。園内ではさわやかな風が吹き、風景は秋らしくなりました。紅葉の見頃はまだ早いのですが、ススキの穂やノイバラの実やユウガギクの花などいろいろ見られます。また、晴れた日にはアカトンボやツマグロヒョウモンなどの昆虫が飛びまわる姿も見られます。

当園は昭和24年6月1日付で文部省所管の国立自然教育園として発足し、同年11月3日から一般に公開されました。一般公開されるようになって、今年で62年目を迎えます。また、同年4月12日には「天然記念物及び史跡」に指定されています。
11月3日は国立科学博物館の開館記念日でもあり、入園が無料となります。また、紅葉の季節のため、11月22日(火)から12月18日(日)まで、休園日なしで開園します。皆様の御来園をお待ちしております。

★11月3日(木)は国立科学博物館の開館記念日のため、上野本館、筑波実験植物園、附属自然教育園は入館(園)無料となります。

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10月25日(火) 秋に咲く、可憐ながら変わった名前の野草たち
秋本番です。こんにちは。石川です。

秋に花が咲く野草には小さな花がかたまって咲くものが多いのは何故でしょうか。自然教育園ではキンミズヒキ、フジバカマ、イヌショウマ、オトコエシ、シロバナサクラタデ、ミゾソバなどです。どれも可憐な印象を受けます。

しかしながら、そのような野草で変わった名前が多いのはどうしたことでしょうか。写真上は「アキノウナギツカミ」です。茎に微少なトゲがあってザラザラしています。それでウナギを捕まえられるかって…どうでしょうか。写真下は「ヌスビトハギ」の実です。来園者にくっついて運んでもらおうとしています。そして、これから咲くのが「ママコノシリヌグイ」。アキノウナギツカミ以上に茎に鋭いトゲがあります。

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10月21日(金) 「ルリタテハ」
大澤です。

マユミの枝に枯れた葉っぱのようなものが付いています。なんでしょう?
実は蝶のルリタテハの蛹です。

ルリタテハは、タテハチョウ科で前羽と後羽には鮮やかな青紫色のおびと前羽の白い斑紋が特徴です。年に2〜3回発生します。メスは8月下旬にシオデなどのユリ科の葉に卵を産みます。9月の初めには体長1cm位の幼虫に育ちシオデやサルトリイバラの葉を食べ続けます。今でも幼虫がたくさん付いていますから、食痕をたよりに葉の表裏を探せば幼虫も見つかるはずです。約1ヶ月ほどで体長4cm位の終令幼虫になります。その後、幼虫は頭部を下にして垂れ下がったまま蛹になります。晩秋の頃に羽化してそのまま成虫で越冬します。最近はルリタテハを見る機会が少なくなりましたが、希に夏の夕方にルリタテハに出会うと羽音をたてて肩に止まることもありました。
幼虫や蛹を観察したあとは展示ホールで「チョウの変化」のルリタテハの成虫の標本を観察してみて下さい。

余談ですが、以前栃木県の鬼怒沼湿原を訪れた時、木道上に止まったルリタテハより大型で羽のへりが黄色いおびをしたキベリタテハを観察したのを思い出しました。

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10月19日(水) イイギリの実
奥津です。

園路を歩くとあちこちに高い木の枝からブドウの房のようなたくさんの赤い実が垂れているのが見られます。これは、「イイギリ」と言います。入園者から「桐タンスなどに使う桐の仲間ですか?」という質問を聞かれます。確かに桐(キリ)の名前に似ていますが、キリはノウゼンカズラ科、イイギリはイイギリ科で全く別の仲間です。
このイイギリの名前の由来は、昔、葉で飯を包んだため、「飯桐(いいぎり)」とついたそうです。もっとも、キリの葉には細かい毛があり飯を包むのには適していません。また、イイギリは雌雄異株ですので実は雌株にしかなりません。花は4〜5月頃咲きますが、雄花は役目が終わると全て落ちてしまいます。このため、雄株の下の園路は黄色くなり、よく目立ちます。これから実は落葉後も長く残り、ヒヨドリなどに食べられ遠くへと運ばれます。一つの実の中に種がいくつ入っているのか、ちょっと調べてみませんか?

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10月13日(木) ススキの穂が開きはじめました。
大澤です。

秋の気配が感じられるこの頃、水生植物園ではススキの穂が開きはじめました。
ススキはイネ科の植物で、小さな花が集まり穂のようになります。これが尾に似ているところから尾花≠フ別名もあります。万葉集にも歌われ、秋の七草として親しまれています。 昔いわゆる、「武蔵野」(関東平野の一部)にはススキの草原が広くおおわれていたと考えられ、特有の植物、バッタ、カマキリなどの昆虫類、ヒバリ・ホオジロなどの鳥類の生活の場所として重要な環境でした。自然教育園でも開園当時カヤネズミがススキの穂を巣材にして営巣していたという記録もあります。

しかし、自然のススキ草原は、人間の手を加えないとやがては森林へと移り変わってしまいます。そのため、各地でススキ草原を維持するために火入れや草刈りが行われているのです。自然教育園でも小面積ではありますが、ススキの原を維持するために毎年冬の時期になると草刈りをする等、ススキを守る地味な保護作業を行っています。

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10月7日(金) 絵葉書「国立科学博物館附属自然教育園の四季」
浦本です。

白金自然写真クラブの協力により「国立科学博物館附属自然教育園の四季」のポストカード(全16枚、1枚80円)が完成しました。
制作・販売はショップを運営する(財)全国科学博物館振興財団です。

このポストカードは、毎日のように来園されている、白金自然写真クラブの会員の方々が四季折々の風景や動植物について撮りためたものの中から選りすぐった写真です。

ご来園のさいに、ショップでご覧下さい。

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