生物記録情報

2011.8.17
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はナンバンギセルの花、コバギボウシの花、ヘクソカズラの花です。
 ナンバンギセルは、ハマウツボ科ナンバンギセル属の1年生草本です。「南蛮煙管」と書き、花の形がマドロスパイプに似て異国風であることから名付けられました。ススキ、オギ、ミョウガなどの根に寄生する植物で、光合成は行わず葉はありません。水生植物園のオギやススキの根元に生えているのが見られます。
 コバギボウシはユリ科ギボウシ属の多年草です。名前の由来は、橋の欄干にある、玉ねぎのような装飾物を「擬宝珠(ぎぼうし)」と言いますが、これに花のつぼみが似ており、小さい葉の「ぎぼうし」ということです。葉は根生し、披針形から長楕円形で葉柄が長い。同じ仲間のオオバギボウシは葉がはるかに大きく、園内ではコバギボウシに先駆けて花を咲かせていました。コバギボウシは水生植物園など園内各所で見られます。
 ヘクソカズラはアカネ科ヘクソカズラ属のツル性の多年草です。草全体がいやなにおいを放つことから、このような名前が付けられました。また、白と紫の小花から、愛らしい早乙女を連想したので「サオトメバナ(早乙女)」、花の内側の紅紫色の模様が、「ヤイト」すなわちお灸をした後の形に似ているので ヤイトバナ(灸花)の別名もあります。水生植物園で見られます。

〔樹木〕
(花の見頃)エビヅル、クサギ、サネカズラ、ナツフジ、ノブドウ
(花そろそろ終わり)カラスザンショウ、ヤマハギ

〔草〕
(咲き始め)イノコズチ、オオヒナノウスツボ、カナムグラ、ガンクビソウ、キツネノマゴ、ゲンノショウコ、シラヤマギク、ツルマメ、ナガボノアカワレモコウ、ノシラン、ノブキ、ヒメヤブラン、ミゾソバ、メハジキ、ユウガギク、ワレモコウ
(花の見頃)アキカラマツ、アズマカモメヅル、ウリクサ、エゾアブラガヤ、オニドコロ、オヒシバ、カラスウリ、キンミズヒキ、コバギボウシ、コバノカモメヅル、コヤブタバコ、サワヒヨドリ、シロネ、スズメノヒエ、ソクズ、ダイコンソウ、タカトウダイ、ツユクサ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ヌスビトハギ、ハグロソウ、フシグロセンノウ、ヘクソカズラ、マツカゼソウ、ミズヒキ、ミソハギ、ミョウガ、メヤブマオ、ヤブガラシ、ヤブミョウガ、ヤブラン、ヤマノイモ、ヨウシュヤマゴボウ
(花そろそろ終わり)イヌヌマトラノオ、キキョウ、キツネノカミソリ、ケキツネノボタン、サガミラン、シロツメクサ、ヌマトラノオ、ハエドクソウ、ヒメジョオン、ミズタマソウ、ヤブマオ

 見られた昆虫、クモ、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…アオスジアゲハ、アゲハ、カラスアゲハ、クロアゲハ、キチョウ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ムラサキシジミ、ツマグロヒョウモン、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ、コミスジ、キタテハ、ヒメジャノメ、イチモンジセセリ
 トンボ類…オニヤンマ、ギンヤンマ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボ、コシアキトンボ
 セミ類…ニイニイゼミ、ヒグラシ、ミンミンゼミ、アブラザミ、ツクツクボウシ
 ハチ類…クマバチ、コンボウヤセバチ、オオフタオビドロバチ、オオスズメバチ、ホソアシナガバチ、キバネオオベッコウ
その他…アメンボ

〔クモ類〕
ジョロウグモ、コガタコガネグモ、ナガコガネグモ、ジグモ

〔鳥類〕
 スズメ、メジロ、コゲラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ムクドリ、ハシブトガラス、カルガモ
ダイサギ

〔その他〕
 カナヘビ、ウシガエル、クサガメ、メダカ、ヨシノボリ、モツゴ、スジエビ、アメリカザリガニ

ナンバンギセルの花
ナンバンギセルの花
コバギボウシの花
コバギボウシの花
ヘクソカズラの花
ヘクソカズラの花
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